インド政府は25日、昨年12月に94歳で亡くなった自動車大手スズキの鈴木修元会長兼社長に対して、国家勲章「パドマ・ビブシャン」を授与すると発表した。インドの自動車産業の発展や経済成長に貢献した功績をたたえた。
勲章は、貿易・産業や医薬、芸術部門などで大きな功績をあげた人物に贈られる。2021年には、日印関係の発展に貢献したなどとして、安倍晋三元首相に贈られた。
鈴木氏は、インドの発展を見据え、現地政府系企業と合弁会社を設立し、1983年に同国で小型車の生産を開始。現在もインドの乗用車市場で約4割のシェアを占め、トップを走る。
鈴木氏が亡くなった際には、インド政府関係者らが相次いで追悼の言葉を発表。今月17日に開かれた国際自動車ショーで演説したモディ首相は、「インドの自動車部門の成長と中産階級の夢の実現に多大な貢献をしてきた」とたたえた。